個人事業主が売上を発生主義で毎月計上するのは大変です。
しかし、青色申告で65万円の控除を受けるためには売掛金を計上
しなくてはなりません。
なので、折衷案として期中は現金主義で、期末だけ売掛金を計上する
方法をお勧めします。これでも、12月末までに発生した売上は
計上できるので大丈夫です。
現金主義・発生主義とは何か
売上を例に説明します。
現金主義はお客さんに商品やサービスを提供して、その代金を
もらった時に売上を認識する方法です。
普通、掛取引を行なっていれば商品の提供と代金をもらうまでに
タイムラグが生じます。
例えば10月末に商品を引き渡して請求書を発行したとしても
その代金を回収するのは1ヶ月後の11月末だったりします。
発生主義の場合には10月末に商品を引き渡した時点で売上を
認識します。
この時の仕訳が
売掛金 / 売上
となるわけです。
売掛金を発生主義で計上するのは管理が大変
売掛金を使って売上を発生主義で計上すると入金があった
ときに売掛金をなくさなければいけません。
仕訳にすると
預金/売掛金
です。
そして売掛金がちゃんと預金や現金として回収されているか
チェックします。
ただ、売掛金の回収がちょっと遅れたり、入金の金額が少し
請求金額と違ったりと必ずしも売掛金が綺麗になくなるとは
限りません。
そこで期中は現金主義で売上を計上しちゃいます。
仕訳は
預金/売上
です。
通帳に入金があったときに売上を認識します。
こうすれば売掛金の残高を毎月気にする必要はなくなります。
期末だけ発生主義にすれば12月分の売上を計上できるので
大丈夫なんです。
いつかは発生主義にチャレンジしよう。
まだ、帳簿付け初心者は期中現金主義、期末だけ発生主義で
いいと思います。
でも、これだと売上の回収漏れに気づきません。
なので、いつかは発生主義にチャレンジしてほしいです。
とても大変な仕事になるかもしれないです。
会計ソフトだけだと管理が難しいかもしれないのでExcel
で売掛金の管理表を作成するといいでしょう。
発生主義を適用することにより回収漏れに気づいたり、入金額が
少なかったりすることに気づいたりできます。
大変かもしれませんがチャレンジしがいがありますよ。
Excelの扱いにも慣れるかもしれませんしね。