銀行は貸借対照表では棚卸を注視している
貸借対照表とは決算日当日の資産と負債を貨幣的
数値で表した表の事をいいます。
その貸借対照表では銀行は以前説明した貸付金という
科目を嫌います。
そして次に増えすぎた棚卸(商品などの在庫)も嫌います。
なぜ在庫が嫌われるのか?
通常の量の在庫なら特に問題ありません。
ただ、増えすぎると資金繰りを圧迫してしまうので
嫌われてしまいます。
資金繰りの圧迫ということのほかにも嫌われる
原因があります。
そもそもなぜ在庫が増えてしまったのか、在庫の
管理体制の不備を疑われてしまうからです。
そして増えすぎた在庫は、本当に売れるのかという
ことを銀行は心配してきます。
最後に、貸借対照表に計上している在庫の金額は
本当に合っているのかということまで疑ってきます。
架空の在庫を計上して原価を少なくし利益を出すという
粉飾決算をしているのではと銀行側では考えるのですね。
どのくらいの金額だったらいいのか
在庫の金額はその会社の売上規模の影響を強く受けます。
売上が多い会社は在庫も多くなりますよね。
そこで、銀行では月の売上のだいたい2ヶ月分までの
在庫だったら通常のものとしてみてくれているようです。
なので、月1000万円の売上がある会社でしたら、
2000万円ぐらいの在庫であれば問題なしとします。
銀行に好かれようとして決算をすると自然と在庫管理まで
きっちりとこなせるようになるんですね。